「ミラクルエッシャー展」でありえない世界に迷い込む

エッシャーとの出合いは、小学生の頃に家にあった算数の図鑑。代表的な作品である《滝》や《バルコニー》が掲載されていて、その奇妙な世界にびっくり!

本展は、世界最大級のエッシャー・コレクションを誇るイスラエル博物館の所蔵品が初来日。同館が所蔵するエッシャーの作品330点のなかから、選りすぐりの152点が日本で初めて公開。代表作以外にも、初期の作品や木版、素描なども含め、「科学」「聖書」「風景」「人物」「広告」「技法」「反射」「錯視」の8つのキーワードで、エッシャーの作品を紐解いている。

私は「エッシャー=だまし絵」のイメージしか持っていなかったけど、今回の展覧会でそれはあくまで一面にしかすぎないことを知った。エッシャーはキリスト教主題の版画を制作していたり、旅行先の風景を残していたり、さらには広告も手がけていた。

エッシャー

聖書のパートの《バベルの塔》が印象に残っているけど、今の自分と同じくらいの年齢でこうした作品を作り上げていることに驚き。でも、エッシャーが世に認められ始めたのは50歳をすぎてからなのだとか。芸術の道は、厳しい……。

どの作品も見応えがあり、じっくりと見入ってしまいますが、《滝》や《バルコニー》の作品を観ることのできる「錯視」パートは特におすすめ。見ながらだんだんと何が正しいのかわからなくなってきて、「ありえない世界」に飲み込まれていく。

エッシャー

会場の最後にある、幅4メートルにもおよぶ作品《メタモルフォーゼII》は、エッシャーのエッセンスがぎゅっと凝縮。文字が幾何学模様に変化し、それが蜂や魚、鳥になったかと思ったら、建物やチェスに変わり、また文字に戻る。エッシャーが確立した「正則分割※」が生かされている。

※さまざまなモチーフをモザイクタイルのように敷き詰めて反復させるもの。

初日の今日は開館10分前の時点で63人が並んでいたので、会場直後はそこそこ混み合いました。ただ、昼には待ち時間がなくなっていたので、平日の昼間であれば、スムーズに観ることができそうです。

エッシャー

エッシャー

ちなみに、チケットカウンターを見ると、エッシャーの作品の《写像球体を持つ手》が描かれていたので、こちらもお見逃しなく!

ミラクルエッシャー展

会期2018年6月6日〜7月29日
会場上野の森美術館
住所東京都台東区上野公園1-2
アクセスJR「上野駅」公園口より徒歩3分、東京メトロ・京成電鉄「上野駅」より徒歩5分
電話番号03-5700-8600(ハローダイヤル)
開館時間10:00~17:00 ※毎週金曜日は20:00まで ※入館は閉館30分前まで
休館日無休
料金一般=1600円、大学・高校生=1200円、中学・小学生=600円

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