福田さんの原画を間近で見ると、キャンバスに凹凸があって立体感があり、さらに少しレトロな色合いになっているのが特徴的。
どんな描き方なのかと解説を見ると、キャンバスにティッシュを貼り付け、その上にアクリル絵具で絵を描いているとのこと。作品によっては、さまざまな素材のコラージュも貼り合わせている。仕上げに、ノスタルジックな雰囲気を出すために、インスタントコーヒーとニスを混ぜたものを塗っているそう。印刷物になるときは、原画をPCでスキャンして色味などを微調整。
作品とともに福田さんの言葉も添えられていて、以下の言葉が自分の今の状況にもリンクして「わかるなぁ」と共感を覚えた。
普通の人の生活の中に自分の絵があることの喜び。
わりと何でもやってみようと思う方ですが、その商品が好きでなければやりづらいですね。
好きという気持ちが大切。
ある商品が好きになって、自分から「一緒にやりませんか?」ということもあります。
イラストレーターの仕事は誰かの生活とか記憶に入り込んでいける仕事。
邪魔しない程度にね。
そこが大事だと思います。出典:展覧会の言葉より。
自分が自信を持ってこれが好きと思った気持ちって、本当に物事に表れる。と同時に、自分が何に対して「嫌」と感じるかを認識しておくのも大切。そんなことを、つい先日仕事仲間と話したことを思い出した。
会場は、展示室内は撮影禁止ですが、ロビーの作品は撮影可能。日曜日の朝一に訪れたら空いていてゆっくり見ることができました。
福田利之展/吉祥寺の森
会期 | 2018年4月7日〜5月20日 |
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会場 | 武蔵野市立吉祥寺美術館 |
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-16 コピス吉祥寺A館7階 |
アクセス | JR線、京王井の頭線、吉祥寺駅北口より徒歩約3分 |
電話番号 | 0422-22-0385 |
開館時間 | 10時〜19時30分 |
休館日 | 4月25日(水) |
料金 | 一般=300円、高校生・中学生=100円など |