仕事帰りに森アーツセンターギャラリーで開催中の「THE ドラえもん展2017」に行ってきました。
本展は、2002年に行われた「THE ドラえもん展」の続編。村上隆さんや奈良美智さんなど、国内外で活躍するアーティスト28組がドラえもんをテーマに思い思いのアート作品を展示しています。
中に入ると、まず目に飛び込むのが村上隆さんの作品。実は、今回の展覧会で原作者の藤子・F・不二雄さんが描かれている唯一の作品だそう。縦3メートル×横6メートルの大作を前に一緒に行った方と、最初から「すごいね〜!」と盛り上がりました。作品にある各キャラクターの様子を見ながら、「このシーン、見覚えがある」とそんな感想を共有できるのもこの展覧会ならではの楽しみ方かもしれません。
福田美蘭さんの作品は、とにかく発想がユニーク。左はレンブラントの「パレットを持つ自画像」に描かれていた2つの大きな円弧を、ポケットから何かを取り出そうとするドラえもんの手に見立てています。そんな発想思いつきもしなかったし、作品を前に次からレンブラントの作品を見たらドラえもんが背景に出てきそうと思いました(笑)。
もう一つの作品である「波上群仙図」。古代中国で誕生した仙人を描いているのですが、近くで見ると仙人、遠くから見るとタケコプターで飛ぶドラえもんと、二重映像の手法で描かれています。
会田誠さんの作品は、よく見ると……!
山口晃さんはマンガ仕立てのドラえもんを展示。私は特に真ん中の作品が気に入りました。のび太くんが「人生の意味って何なの?」に対するドラえもんの回答が考えさせられます。
奈良美智さんはドラミちゃんを。個人的には奈良さんの下書きを見れたことが心にぐっときました。練習は、巨匠でも必要っていうことですね。
タケコプターって、どんな構造か気になったことがありませんか? そんなタケコプターの内部を表現したのが水墨画家山口英紀さんとペーパーアーティスト伊藤航さん。
タケコプターの飛行原理はぜひ古文書風の作品を見ていただきたいのですが、前者だったら多分首がもげてしまう……。
出口付近には、増田セバスチャンさんによる巨大なドラえもん! さまざまな”カワイイもの”で作られた巨大なドラえもんは、カワイイと相反する存在感の大きさに目を奪われます。
ほかにも、さまざまなドラえもん作品が目白押し。もし自分ならどう表現するだろう? と作品を通じてそうした思いを巡らせやすいのも、国民的キャラクターと現代アートという組み合わせのなせる技といえそうです。
THE ドラえもん展2017
会期 | 2017年11月1日〜2018年1月8日 |
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会場 | 森アーツセンターギャラリー |
住所 | 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階 |
アクセス | 東京メトロ 日比谷線「六本木駅」1C出口 徒歩0分(コンコースにて直結)、都営地下鉄 大江戸線「六本木駅」3出口 徒歩4分、都営地下鉄 大江戸線「麻布十番駅」7出口 徒歩5分、東京メトロ 南北線「麻布十番駅」4出口 徒歩8分 |
電話番号 | |
開館時間 | 10:00~20:00(火曜日は17:00まで)※入館は閉館の30分前まで |
休館日 | |
料金 | 一般=1800円、中学生・高校生=1400円、4歳〜小学生=800円 |