観るものを魅惑する美しさ「クリムト展 ウィーンと日本1900」

金箔を多用し、黄金が輝くきらびやかな作品で知られるグスタフ・クリムト。そのクリムトの作品が25点以上も集結した「クリムト展 ウィーンと日本1900」に行ってきました。

昨年からず〜っと待ち焦がれていた「クリムト展」。私はクリムトの作品を「黄金様式」の時代しか知らなかったのですが、クリムトと家族の関係や日本美術の影響、クリムトにとって重要なテーマであった「生と死」、風景画と、さまざまな切り口からクリムトの創作活動を読み解いています。

今回のメインビジュアルともなっている「ユディトI」。敵将を惑わし、その生首を持つユディトは、うつろな目とゆるく開いた口で、観る者を見下ろします。私は美しいものは「癒し」の側面が強いと思っていたのですが、この作品と対峙したとき、美しすぎるがゆえの怖さを感じました。

「ユディトI」は「ヌーダ・ベリタス(裸の真実)」とともに飾られ、照明を落とした広い空間で、これらの作品と向かい合うことができます。

そして、今回は鑑賞するときにぜひオーディオガイド(550円)を借りることをおすすめします。作品解説はもちろんなのですが、その時代の音楽とともに聞くことができます。

特に、クリムトがベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得て制作した、全長34メートルにも及ぶ壁画「ベートーヴェン・フリーズ」の原寸大複製では、第9が流れ、絵画と音楽が融合。視覚と聴覚で作品を味わえるのは贅沢以外のなにものでもありませんでした。

「私について何か知りたい人は、私の絵を注意深く見て」と話したというクリムト。正統派の画風から始まり、独自の世界観を開花させた「黄金様式」、色味を抑えた作品と、クリムトの人生が浮かび上がってくる展覧会でした。

クリムト展 ウィーンと日本 1900

会期2019年4月23日(火)〜 7月10日(水)
会場東京都美術館
住所東京都台東区上野公園8-36
アクセスJR上野公園口より徒歩7分ほか
電話番号03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間午前9時30分~午後5時30分 ※金曜日は午後8時まで(入室は閉室の30分前まで)
休館日5月7日(火)、20日(月)、27日(月)、 6月3日(月)、17日(月)、7月1日(月)
料金一般=1600円、大学生・専門学校生=1300円、高校生=800円、65歳以上=1000円

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